内容に依存しない発話
科学的な見方・考え方
熱運動
物質の三態と分子の熱運動との関係
内部エネルギー
気体の内部エネルギー
(気体の)圧力
等温変化
定圧変化
ボイルの法則
ボイルの法則と気体の分子運動[気体密度と衝突回数]
シャルルの法則と気体の分子運動[分子速度と気体密度]
シャルルの法則[摂氏温度]
絶対温度・絶対零度
シャルルの法則[絶対温度]
ボイル・シャルルの法則
実在気体
理想気体
気体定数
気体の状態方程式
気体の分子量の求め方
内容に依存しない発話
タイトル [問題のタイトル]
タイトル [今日の日付])
タイトル p.○○[教科書等のページ番号])
概要:説明 前回/既習の内容と関連づけて本時の概要を説明する。
現象:説明 [上のタイトル]の現象例として、以下のものがある。
現象:説明 以下のことが実験で確かめられている。
手続き:説明 方程式をどの文字について解くか明示/確認する。
手続き:説明 文字に代入すべき値を明示/確認する。
手続き:説明 [下の法則/公式]を使って解く。
理由:説明 この原因として、以下のことが考えられる。
まとめ:説明 このことの詳細については、次回以降にやる。
まとめ:説明 今日の学習のポイントを確認する。
まとめ:説明 次回までに覚え(復習し)てくるべきことを確認する。
発問:名称 これを何と呼びましたか?)
発問:名称 [上のタイトル]とはどのようなものでしたか?)
発問:式 [上のタイトル]はどのような式で表わされましたか?)
発問:式 これはどんな[意味がある/使い方ができる]でしょう?)
発問:式 同じものを表す式は他にもありませんでしたか?)
発問:識別 これらの式はどのように使い分けましたか?)
発問:用途 これをどのような時に使いますか?)
発問:現象 これはどんな現象に対応しますか?/どんな現象例がありましたか?)
発問:条件 これが使える条件は?/与えられた条件の下でこれは使えますか?)
発問:関係 これらの間の関係は?/何を変化させると何が変化しますか?)
科学的な見方・考え方
発問:モデル この現象の理由を分子レベルで説明して下さい。
発問:実験 この現象/仮説はどのような実験で確認できますか?)
熱運動
タイトル 熱運動
タイトル ブラウン運動)
内容:説明 物質は多くの分子からできており、それらは不規則に運動している。
現象:説明 水にとかした絵の具や花粉を顕微鏡で見ると、微粒子が不規則運動している。
現象:説明 温度が高くなると分子運動が激しくなることは,ラジオメーターで検知できる。
図表:説明
熱運動の現象例
名称:説明 この運動をブラウン運動または熱運動という。
理由:説明 気体や液体の分子が激しく乱雑に熱運動し,微粒子に不規則に衝突するから。
識別:説明 絵の具や花粉の微粒子そのものが熱運動で不規則な動きをしているのではない。
適用:説明 この運動は物質の状態変化をはじめとする色々な熱現象に関係している。
特徴:説明 熱運動やブラウン運動は、温度が高いほど激しくなる。
法則 は物質の三態全てに見られる現象である。
法則 は,物質の温度や物質の状態によって異なる。
図表:説明
ブラウン運動
図表:説明
温度と熱運動
発問 温度と分子の運動との間にはどのような関係がありましたか?)
発問 温度が高くなると分子の熱運動はどうなりますか?
発問 固体の分子は熱運動をしていますか?)
発問 分子が熱運動していることは何で確認できますか?)
物質の三態と分子の熱運動との関係
タイトル 物質の三態)
現象:説明 固体の氷が溶けると水になり、さらに沸騰して水蒸気になる。
現象:説明 金属を高温低圧で気体にし、蒸着させる技術がある。
名称:説明 物質には、固体、液体、気体の3つの状態があり、これを物質の三態と呼ぶ。
特徴:説明 物質の状態は、温度を上げるにつれて、固体→液体→気体になる。
理由:説明 三態がある理由は、分子間力と分子の熱運動で説明される。
理由:説明 分子間力は分子同士が引き合い、強固に固まろうとする傾向を支持する。
理由:説明 熱運動は分子が自由に飛び回り、互いにばらばらになる傾向を支持する。
理由:説明 分子間力の大小は分子間の距離で変化し、熱運動は温度が高くなると激しくなる。
理由:説明 温度上昇に伴い、分子間力の影響と熱運動の影響が、「>」から「<」へ変化する。
特徴:原因 固体では分子同士が分子間力で結ばれ,そのつり合いの位置に規則正しく並ぶ。
説明:原因 液体でも分子間の距離は,ほぼつり合いの長さに等しいが,分子間力は固体より弱い。
説明:原因 気体では、分子はばらばらにわかれて自由に飛びまわるようになる。
図表:説明
物質の三態と分子の熱運動との関係図
発問 物質が固体→液体→気体になる例を挙げなさい。
発問 物質の三態と温度の間にはどのような関係がありますか?)
発問 物質の三態と温度の関係を具体例、例えば「水」で説明して下さい。
発問 各状態における分子の運動や分子同士の位置関係を説明して下さい。
発問 固体や液体と、気体との違いを説明する概念は何ですか?)
発問 金属が気体になることはあるのでしょうか?)
内部エネルギー
タイトル 内部エネルギー)
理由:説明 分子間の距離が近い時、互いに(分子間)力を及ぼしあっている。
内容:説明 分子は分子間力による位置エネルギーをもっている。
内容:説明 分子は熱運動をしているので、運動エネルギーをもっている。
名称:説明 全分子の位置エネルギーと運動エネルギーの総和を内部エネルギーという。
名称:説明 物体が持つ熱エネルギーとは、その物質の内部エネルギーのことである。
発問 分子の内部エネルギーは、何と何の総和ですか?)
発問 分子が持つ2種類のエネルギーの名前を挙げなさい。
発問 分子の位置エネルギーは、どんな力が原因になっていますか?)
発問 分子が持つ運動エネルギーは、何によって変化しますか?)
気体の内部エネルギー
タイトル 気体の内部エネルギー)
理由:説明 気体の分子は相互に離れているため、分子間力が非常に小さい。
理由:説明 気体においては、分子間力による位置エネルギーは無視できる。
概要:説明 無視できるとは、位置エネルギー<<運動エネルギーという意味である。
内容:説明 気体の内部エネルギーは、分子の熱運動の運動エネルギーの和とみなせる。
特徴:説明 温度上昇→熱運動激化→運動エネルギー≒内部エネルギー増大。
発問 分子の内部エネルギーは、本来、何によって構成されますか?)
発問 気体の内部エネルギーは、液体や固体の内部エネルギーとどう違いますか?)
発問 気体の内部エネルギーの大きさは、何によって変化しますか?)
(気体の)圧力
タイトル (気体の)圧力)
現象:説明 シリンダーに閉じこめた気体を考える。
現象:説明 風船やタイヤに閉じこめた空気を考える。
図表:説明
シリンダーの先を指で押さえてピストンを押すと圧力を感じる
理由:説明 気体は多数の分子で構成され、各分子は数百[m/s]で飛びまわっている。
理由:説明 気体分子が器壁に衝突してはね返る時,器壁に力を及ぽす。
理由:説明 多くの気体分子が次々に衝突することで,器壁は一定の力を受ける。
特徴:説明 気体圧力は壁に衝突する分子の数とエネルギーに関係する。
図表:説明
気体の圧力のモデル図(縦向き、蓋の上におもり)
図表:説明
気体の圧力のモデル図(横向きのシリンダー内の気体)
図表:説明
小球(気体分子)を秤に落とした時の様子
名称:説明 気体が器壁を押す単位面積(1[m^2])あたりの力を気体の圧力という。
式:説明 ピストンを押す力の大きさF[N],ピストンの面積S[m^2]とする。
式:説明 気体の圧力p[N/m^2]=F/Sである。
単位:説明 圧力の単位は[N/m^2]である。
表記:説明 圧力の単位[N/m^2]をパスカル(記号[Pa])と表す。
単位:説明 気圧([atm])も単位として用いられる。
式:説明 [Pa]と[atm]との間には、1[atm]=1.013×10^5[Pa]という関係がある。
表記:説明 100[Pa]を1[hPa]と表す(100[Pa]=1[hPa])。
手続き:説明 力の大きさと面積とを[N]と[m^2]の単位に変換し、圧力の式に代入する。
手続き:説明 必要に応じて、[Pa]、[hPa]、[atm]の単位に変換する。
発問 パスカルという言葉はTVでよく聞きませんか?
発問 ヘクトパスカル(記号[hPa])とはどういう意味でしょうか?
発問 <値1>[m^2]のピストンが,<値2>[N]の力で押されている時の圧力は何[N/m^2]か?
発問 大気圧を1.0×10^5[Pa]、重力加速度を9.8[m/s^2]とする。
図表:発問
気体を閉じ込め、重りをのせた時、気体の圧力は何[Pa]になるか?
等温変化
タイトル 等温変化)
名称:説明 温度一定で、気体の圧力や体積を変化させることを等温変化という。
名称:説明 このような変化の過程を等温過程という。
現象:説明 温度を一定にしてピストンを押すのは等温変化である。
識別:説明 一般的には容器内の気体を圧縮すると、温度が変化する。
発問 なぜ「温度を一定にして」と強調していると思いますか?)
定圧変化
タイトル 定圧変化)
名称:説明 圧力一定で、気体の温度や体積を変化させることを定圧変化という。
ボイルの法則
タイトル ボイルの法則)
条件:説明 温度一定、質量(分子量)一定とする。
概要:説明 気体の圧力を2倍,3倍にすると体積は1/2,1/3になる。
概要:説明 気体の圧力を高めると体積は小さくなる。
概要:説明 体積Vと圧力Pは反比例の関係にある。
名称:説明 1662年にボイルが発見したので、ボイルの法則と呼ぶ。
現象:説明 注射器の先をふさぎピストンを押すとだんだん大きな力が必要になる。
現象:説明 液体や固体に比べ、気体は外力を加えて容易に体積を変えられる。
現象:説明 ダイバーが水中から急浮上すると、肺が破裂する危険性がある。
現象:説明 機内に持ち込んだしなびた風船が、飛行中に(気圧が低い機内で)膨張する。
現象:説明 先端に栓をしたシリンダー(注射器)を台ばかりに立て、力を加える。
式:説明 V=k/P (kは温度が変わらなければ一定))
式:説明 P×V=k (kは温度が変わらなければ一定))
式:説明 気体の圧力と体積がp1,v1からp2,v2に変わった時、p1×v1=p2×v2)
図表:説明
ボイルの法則のグラフ(体積圧縮->気圧上昇)
図表:説明
ボイルの法則のグラフ(温度一定を明示、ピストンの状況と対応)
図表:説明
ボイルの法則のグラフ(温度が異なる2本のグラフ)
図表:説明
ボイルの法則実験(実験装置の図)
図表:説明
ボイルの法則実験(秤の数値[kg]から圧力[Pa]への換算)
用途:説明 一定量の気体の体積を変化させた時の気体の圧力変化を求められる。
用途:説明 一定量の気体の圧力を変化させた時の気体の体積変化を求められる。
手続き:説明 温度一定、質量(分子量)一定の条件を満足しているか確認する。
手続き:説明 変化前・後の圧力と体積のうち、既知のものについて単位を揃える。
手続き:説明 既知のものをp1×v1=p2×v2に代入し、未知のものは文字のままにする。
手続き:説明 方程式として解き、未知の文字の値を求め、単位をつけて解答する。
発問 <値1>[atm]で<値2>[l]の気体を同一温度で<値4>[l]にした時、何[atm]になるか?
発問 <値1>[atm]で<値2>[l]の気体を同一温度で<値5>[atm]にした時、何[l]になるか?
発問 <値1>[m^3]の気体を断面積<値2>[m^2]のシリンダーに閉じ込め、<値3>[N]で押した時の圧力と体積は?
図表:発問
シリンダーに閉じ込めた気体をピストンで押した時の図
不適切次元:発問 [複数の問題を与える。])
不適切次元:発問 [気圧の単位系が[atm]以外の場合を出題する。])
不適切次元:発問 [体積の単位系が[l]以外の場合を出題する。])
不適切次元:発問 [圧力が高くなる場合と、低くなる場合の両方を扱う。])
発問 水中では1[atm]/10[m]で圧力が増す。水深30[m]で1[l]の空気は水面で何[l]か?)
発問 ボイルの法則は、全ての気体に共通する性質ですか? 空気に固有な性質ですか?)
誤り 気体の圧力を2倍,3倍にすると体積は2倍,3倍に膨張する。
誤り 気体の体積は圧力に比例する(V=kP、v1/p1=v2/p2)。
誤り 気体の分子量一定、温度一定という条件を忘れる。
誤り PV=一定は覚えているが、p1×v1=p2×v2を忘れている。
誤り 左辺と右辺とで異なる単位の値を代入している。
誤り 未知の変量を文字で表し、方程式を解くという発想がない。
ボイルの法則と気体の分子運動[気体密度と衝突回数]
タイトル ボイルの法則と気体の分子運動)
仮定:説明 気体分子はあらゆる方向に動くが,シリンダー内を上下に往復していると仮定する。
理由:説明 分子がピストンに衝突し、上下に往復する時,分子はピストンに力積を与えている。
理由:説明 温度一定なら、気体分子の運動の速さは一定で、分子1個あたりの力積も一定。
理由:説明 気体の圧力は、結局、単位時間内にピストンにぶつかる気体分子の数に比例する。
概要:説明 気体の体積を半分→ピストン間の距離が半分→往復に要する時間も半減。
概要:説明 結局、気体の体積を半分→分子がピストンに衝突する回数が倍増→圧力倍増。
概要:説明 結局、気体の体積を1/n→分子がピストンに衝突する回数がn倍→圧力n倍。
概要:説明 よって,気体の圧力は体積に反比例する。
図表:説明
ボイルの法則のモデル
図表:説明
浮沈子の振る舞いに関する問い
誤り 気体の圧力が生じる理由を思い出せない。
誤り 圧力を加えると、気体分子に力が加わり、加速度が生じて速くなる。
誤り 体積を小さくすると、気体分子同士が反発し合い、圧力が増す。
誤り 圧力を加えると、分子の大きさが小さくなる。
シャルルの法則と気体の分子運動[分子速度と気体密度]
タイトル シャルルの法則と気体の分子運動)
理由:説明 気体の温度が上がると,分子の熱運動が激しく(=速さが速く)なる。
理由:説明 速さが増すと、分子がピストンに与える力積も衝突回数も増える。
理由:説明 圧力を一定に保つには,膨張して往復時間を長くし、衝突回数を減らす必要がある。
識別:説明 凝縮して分子の往復時間を短くすると、衝突回数が増え、圧力はますます高くなる。
概要:説明 よって、圧力一定なら,気体の体積は(絶対)温度に対応(比例)して増加する。
図表:説明
シャルルの法則のモデル
現象:説明
つぶれたピンポン玉をお湯に入れると丸くなる
図表:説明
機体の温度上昇->分子運動の活発化->体積増加
誤り 気体の圧力が生じる理由を思い出せない。
誤り 温度を上げると、気体分子が膨張し、分子間に働く力が大きくなる。
誤り 温度を上げると、分子同士の結合が切れ、分子数が増える。
シャルルの法則[摂氏温度]
タイトル シャルルの法則[摂氏温度])
現象:説明 へこんだボールをお湯に入れるとふくらむ。
現象:説明 砂浜に置いた浮き輪が暖まってくるとふくれる。
現象:説明 水銀でガラス管に空気を閉じ込め、温度を変えて空気の体積変化を測定する。
反例:説明 浮き輪を暖めると、パンパンになり、圧力が増す。
図表:説明
ピストンにつながったフラスコ内の空気を冷水で冷やす
条件:説明 圧力一定、質量(分子量)一定とする。
概要:説明 気体の温度を下(上)げていくと,体積はだんだん小さ(大き)くなる。
概要:説明 温度が1度上下すると、0[℃]の時の体積の1/273だけ体積が増減する。
式:説明 0[℃]のときの体積をV_0[m^3],t[℃]のときの体積をV[m^3]とすると,)
式:説明 V=V_0(1+{1/273}t)=V_0+{t/273}V_0)
図表:説明
シャルルの法則のグラフ(圧力が異なる2本のグラフ)
図表:説明
シャルルの法則のグラフ(実験状況も提示)
名称:説明 1787年にシャルルによって発見されたので、シャルルの法則と呼ぶ。
用途:説明 一定量の気体の温度を0[℃]から変化させた時、気体の体積変化を求められる。
用途:説明 一定量で温度が0[℃]の気体の体積を変化させた時、温度変化を求められる。
手続き:説明 圧力一定、質量(分子量)一定で、0[℃]の時の体積が分かっているか確認する。
手続き:説明 V_0=<数値1>[cm`3],V=<数値2>[cm^3]をV=V_0(1+{1/273}t)に代入する。
手続き:説明 未知数はtだけなので、方程式として解を求め、その値に単位[℃]をつける。
手続き:説明 1[℃]上げるごとに体積は0[℃]の時の体積の1/273分が増加する。
手続き:説明 <値3>[℃]では、0[℃]の時の体積の<値3>/273倍分が増加する。
発問 注射器に0[℃],<数値1>[cm^3]の空気を圧力一定で<数値2>[cm^3]にした時の温度は?)
発問 0[℃],1[atm]で、<値1>[l]の気体は、圧力一定だと,体積が何[l]/[℃]増えるか?)
発問 また、<値3>[℃]では何[l]か。
不適切次元:発問 [複数の問題を与える。])
不適切次元:発問 [体積の単位系が[l]以外の場合を出題する。])
不適切次元:発問 [温度が上がる場合と、下がる場合の両方を扱う。])
誤り シャルルの法則[絶対温度]と混同する。
誤り ボイルの法則と混同する。
絶対温度・絶対零度
タイトル 絶対温度)
タイトル 絶対零度)
理由:説明 気体の体積が0以下になることは無い。
概要:説明 シャルルの法則[摂氏温度]の定義域は、-273≦tである。
図表:説明
セ氏温度と絶対温度の対応
概要:説明 -273[℃]で体積は0[l]になり、分子の運動エネルギーが0(熱運動が停止)を意味する。
名称:説明 温度が-273[℃]以下になることが無いので、-273[℃]を絶対0度と呼ぶ。
名称:説明 -273[℃]を0度とし,1度の刻みを1[℃]と同じにした温度を絶対温度と呼ぶ。
単位:説明 絶対温度の単位はケルビン([K])である。
識別:説明 絶対温度は、マイナスの値をとらない。
式:説明 摂氏温度t[℃]と絶対温度T[K]との関係は,T=273+t。
手続き:説明 <数値>[℃]が与えられた時、T=<273+数値>[K]で絶対温度が求まる。
手続き:説明 <数値>[K]が与えられた時、T[K]=273+t[℃]より、t[℃]=<数値-273>[℃]。
図表:説明
体積一定で温度を変化させた時の圧力の変化グラフ->絶対温度
発問 <数値>[℃]の人の体温を絶対温度で表わしなさい。
発問 <数値>[℃]を絶対温度で表すと?
発問 <数値>[K]を摂氏温度で表すと?
誤り 絶対温度の単位を[F]とする。
誤り 絶対温度=摂氏温度+273[K]とする。
誤り 絶対零度を-273[℃]以外の数値とする。(-237, -372, など)
誤り 絶対温度を |摂氏温度| とする。(符号を除いた絶対値)
シャルルの法則[絶対温度]
タイトル シャルルの法則[絶対温度])
条件:説明 圧力一定、質量(分子量)一定で,温度を絶対温度T[K]で表すとする。
式:説明 V/T=V_0/T_0=一定 (ただし,T_0は0[℃]の絶対温度)。
概要:説明 体積Vと絶対温度Tは比例の関係にある。
式:説明 体積と絶対温度がv_1,T_1からv_2,T_2に変わった時、v_1/T_1=v_2/T_2。
図表:説明
シャルルの法則のグラフ(圧力一定を明示、温度計とピストンの状況)
図表:説明
シャルルの法則と絶対零度との関係
図表:説明
シャルルの法則の実験と結果のグラフ
用途:説明 一定量の気体の体積を変化させた時の気体、絶対温度の変化を求められる。
用途:説明 一定量の気体の絶対温度を変化させた時、気体の体積変化を求められる。
手続き:説明 圧力一定、質量(分子量)一定で、温度が絶対温度かどうかを確認する。
手続き:説明 温度が摂氏温度の時は、絶対温度<273+摂氏温度>[K]に変換する。
手続き:説明 v_1/T_1=v_2/T_2に既知の値を代入し、値が未知のものは文字で表しておく。
手続き:説明 方程式を解き、温度を求めたら[K]で、体積の場合は与えられた単位で表す。
手続き:説明 必要に応じて、絶対温度を摂氏温度に変換する(<数値-273>[℃])。
発問 注射器に<値1>[℃かK],<値2>[lかcm^3]の気体を閉じ込め,一定圧力で)
発問 <値3>[lかcm^3]になるまで温めた。そのときの空気の温度は何[℃かK]か。
発問 <値4>[℃かK]になるまで温めた。そのときの空気の体積は何[lかcm^3]か。
図表:発問
容器の水の中に空気の入ったピストンを入れ、水を温めると?
不適切次元:発問 [複数の問題を与える。])
不適切次元:発問 [体積の単位系が[l]以外の場合を出題する。])
不適切次元:発問 [摂氏温度で出題・解答する問題を扱う。])
不適切次元:発問 [温度が上がる場合と、下がる場合の両方を扱う。])
誤り 気体の温度を2倍,3倍にすると圧力は2倍,3倍になる。
誤り 気体の圧力は温度に比例する(P=kT、p1/t1=p2/t2)。
誤り 気体の分子量一定、圧力一定という条件を忘れる。
誤り V:T=一定は覚えているが、v1/t1=v2/p2を忘れている。
誤り 左辺と右辺とで異なる単位の値を代入している。
誤り 未知の変量を文字で表し、方程式を解くという発想がない。
ボイル・シャルルの法則
タイトル ボイル・シャルルの法則)
条件:説明 一定量の気体の絶対温度、圧力、体積が変化する場合。
式:説明 絶対温度、圧力、体積がT,P,Vからt,p,vに変わった時、P×V/T=p×v/t。
理由:説明 気体の絶対温度、圧力、体積の関係は、ボイルの法則とシャルルの法則から導ける。
理由:説明 Tは一定で、P,Vからp,V'に変化したら、P×V=p×V'だから、P×V/T=p×V'/T。
理由:説明 pは一定で、V',Tからv,tに変化したら、V'/T=v/tだから、p×V'/T=p×v/t。
図表:説明
温度による気体分子の速度分布の違い
図表:説明
ボイル・シャルルの法則の気体の運動状況
名称:説明 これをボイルシャルルの法則という。
概要:説明 一定量の理想気体では、体積は圧力に反比例し、絶対温度には比例する。
図表:説明
ボイル・シャルルの法則に対応する現象のイメージ図
図表:説明
ボイル・シャルルの法則の説明図
式:説明 体積V,圧力P,絶対温度Tの間に、P×V/T=k (kは定数)が成り立つ。
式:説明:特殊化 特に、1[mol]の理想気体では,P×V=R×T (Rは定数)。
手続き:説明 気体の量が一定であり、温度が絶対温度であることを確認する。
手続き:説明 温度が摂氏温度の時は、絶対温度<273+摂氏温度>[K]に変換する。
手続き:説明 P×V/T=p×v/tに既知の値を代入し、値が未知のものは文字で表しておく。
手続き:説明 方程式を解き、温度を求めたら[K]で、体積、圧力の場合は与えられた単位で表す。
手続き:説明 必要に応じて、絶対温度を摂氏温度に変換する(<数値-273>[℃])。 定義 6.02×10^23個の分子からなる気体を1[mol]の気体と言う。 法則 1[mol]の気体はその種類に関係なく、0[℃]、1[atm]で、22.4[l]
発問 <数値1>[℃],<数値2>[atm]で,<数値3>[l]の体積を占める気体がある。
発問 <数値4>[℃]のとき,体積が<数値5>[l]だったとすると、圧力はいくらか。
発問 <数値4>[℃]で圧力を<数値5>[atm]にした時、体積はいくらか。
発問 <数値4>[atm]で体積を<数値5>[l]にした時、温度は何度になっているか。
不適切次元:発問 [同じ形式で複数の問題を与える。])
不適切次元:発問 [体積の単位系が[l]以外の場合を出題する。])
不適切次元:発問 [絶対温度で出題・解答する問題を扱う。])
不適切次元:発問 [圧力の単位系が[atm]以外の場合を出題する。])
実在気体
タイトル 実在気体)
名称:説明 窒素や酸素、空気のような実際の気体を実在気体という。
理由:説明 ボイルシャルルの法則が成り立つ理想気体は、実際には存在しない。
理由:説明 気体の密度が大きいと、分子間力の影響でボイルシャルルの法則は成り立たない。
特徴:説明 実在気体では、温度を下げていくと液体や固体になってしまう。
特徴:説明 実在気体の圧力を超高圧にすると、ボイルの法則より体積が小さくなる。
理想気体
タイトル 理想気体)
名称:説明 ボイルシャルルの法則に従う気体を理想気体という。
気体定数
タイトル 気体定数)
概要:説明 気体1[mol]の体積、圧力、絶対温度をボイルシャルルの法則に代入した時の比例定数。
条件:説明 気体の圧力の単位が[atm]、体積が[l]、絶対温度[K]の場合、)
式:説明 0.082[l・atm/(K・mol)]。
条件:説明 気体の圧力の単位が[Pa]、体積が[l]、絶対温度[K]の場合、)
式:説明 8.34×10^3[l・Pa/(K・mol)]。
表記法:説明 一般に、Rという記号を用いて表現される。
用途:説明 気体の状態方程式の中で使う。
気体の状態方程式
タイトル 気体の状態方程式)
式:説明 気体の圧力p、体積V、絶対温度T、物質量n[mol]の時の体積をvとすると、pv=nRT。
名称:説明 この式を、気体の状態方程式と呼ぶ。
理由:説明 気体定数Rを用いると、ボイル・シャルルの法則は、PV=RTと表される。
理由:説明 Vは1[mol]当たりの気体であり、n[mol]では、体積がn倍になる。
条件:説明 この式は、理想気体に対して成り立つ。
条件:説明 圧力の単位が[atm]の時は、R=0.082[l・atm/(K・mol)]を使う。
条件:説明 圧力の単位が[Pa]の時は、R=8.34*10^3[l・Pa/(K・mol)]を使う。
用途:説明 気体の圧力、体積、絶対温度、物質量の関係式を立てて、未知の量を求める。
手続き:説明 気体の体積、圧力、温度、物質量の単位を[l]、[atmかPa]、[K]、[mol]にする。
手続き:説明 圧力の単位によって、R=0.082か8.34*10^3を使って気体の状態方程式を適用する。
手続き:説明 未知数(文字で表される要素)に関する方程式を時、その値を求める。
手続き:説明 求める要素に対応した単位([l]、[atmかPa]、[K]、[mol])をつける。
発問
[℃],
[atm]で,
[l]の体積を占める気体の物質量は何[mol]か?)
発問
[mol]の気体がある。t[℃],p[atm],v[l]のうち2つが既知の時、残りの1つを求めよ。
不適切次元:発問 [複数の問題を与える。])
不適切次元:発問 [問題文と異なる単位系の場合を出題する。])
不適切次元:発問 [t,p,vのうち、異なるものを求める複数の問題を与える。])
不適切次元:発問 [気体の量を質量で与え、mol量を自分で計算させる。])
気体の分子量の求め方
タイトル 気体の分子量の求め方)
条件:説明 一定量の理想気体に対して次の式が成り立つ。
式:説明 分子量Mの気体がw[g]あり、気体の圧力、体積、絶対温度をそれぞれP、V、Tとする。
式:説明 M=wRT/(PV))
理由:説明 分子量Mの気体w[g]の物質量w/Mを気体の状態方程式に代入するとPV=(w/M)×RT。
用途:説明 気体の圧力、体積、絶対温度、質量を測定すると、気体の分子量が求まる。
現象:説明 純粋な液体をフラスコに入れ、小さな穴のあいたアルミニウム箔でふたをする。
現象:説明 図のように沸騰水(100℃)に浸して完全に蒸発させた後、室温に戻して液体にする。
現象:説明 液体の質量w[g]、フラスコの容積V[l]、大気圧P[atm]からこの液体の分子量が求まる。
手続き:説明 蒸発した物質が空気を追い出し、100[℃]の時、フラスコ内はこの物質の気体だけ。
手続き:説明 P[atm],V[l],T=373[K],w[g]をM=0.082wT/(PV)に代入し、求めた値が分子量。
発問 以下で求めた液体の質量w[g]、フラスコの容積V[l]、大気圧P[atm]から分子量を求めよ。