指導案


実施条件


単元


本時


展開

分節名 実施前の状態 教授意図 教授方法 教授内容 実施後の状態
導入

目標1

(15分)

出欠を確認する 出欠状況が不明授業に注意を向けていない 授業の準備をさせる
課題提出で出欠を確認する 出欠が確認できる
グループが編成される
授業を聞く態勢になる
1,1,1 授業に注意を向けていない 授業の準備をさせる
プリントを配布する(個別に配布/全体に指示をしながら) この時間は、二人で組になって作業します。 二人に1枚ずつプリントを配りますから、プリントに二人の名前を書いて下さい。 指示に従って作業する
授業に関心を持つ
問題提示 生徒同士で話をしている
問題を共有化させる
OHPで提示する(プリントを併用する) 問題を受容する
1,2,1 生徒同士で話をしている
授業に注意を向けさせる
板書する(タイトル/頁番号とともに) 第1章 問題解決とコンピュータの活用
1.問題解決における手順とコンピュータの活用
例題1-1
授業に注意を向けている(ノートにとる、前を向いている)
1,2,2 説明を聞いている
授業内容に興味・関心がある
問題を共有化させる OHPで提示する(説明する/プリントを参照しながら) 部活動の合宿先を確保する
確保する手順を決め、下級生に作業させる
合宿用に、練習用施設と宿を確保する
候補は表1-1の通り(10通り)
条件a~eを満足する合宿先を確保する
期間中3泊4日、多数参加、同一宿舎、2万5千円以内、移動10分以内
問題を解こうとする
1,2,3 考えている
生徒同士で話をしている
ポイントを強調する OHPで提示する(赤で強調する/説明を加える/注意を向けさせてから/反例を挙げながら) できるだけ良い方法を考える
(制限時間30分)
強調点を共有する
作業方法の指示 具体的にどうしていいか分からない 具体例で提示する 板書する(プリントを併用する) 作業の手順を理解する
1,3,1 具体的にどうしていいか分からない
考えている
生徒同士で話をしている
役割分担の明確化 板書する(指示する) 役割分担
A.窓に近い人「指示役 兼 施設・宿の受付役」
B.廊下に近い人「下級生役」
自分の役割を確認する
1,3,2 具体的にどうしていいか分からない 作業に必要な道具の明確化 演示する(具体物を提示する/説明する) 作業に必要なのは、最初に配布したプリントと、これから2人に1枚ずつ配るこの表1-2です プリントに注意を向ける
1,3,3 作業の手順が分からない 作業手順の共有化
具体化する
板書する(説明する/手順にそって段階的に/線で囲う) 作業手順
Aが「移動時間最短の候補の施設に電話して空き状況と料金を聞く」と指示1欄にメモし、Bに伝える
Bが表1-1を見て「候補8に」電話する
Aが施設受付役になり、表1-2を見て「?日、?日が空いてます。料金は?日が?円、?日が?円です」と応対する
Bが「?日?円、?日?円、それ以外は×」と結果1欄にメモする
作業手順を理解する
問題理解

目標

(20分)

試行錯誤 指示にしたがって作業している
個別に状況を把握して全体に周知徹底する 机間巡視する(作業進捗状況の評価/作業手順の確認/記録の正確さの確認) 解決方法を1つは見つける
2,1,1 指示にしたがって作業している
生徒の状態を評価する 机間巡視する(作業進捗状況の評価/作業手順の確認/記録の正確さの確認) 制限時間があるので、「一番いい方法」を考えている余裕はありませんよ 手順を修正する
作業を進行させる
2,1,2 「必要な情報が不足している」という疑問を持つ 作業に必要な情報を補足する プリントを配布する(指示する) 条件aとbを考慮するには、部員の予定を把握する必要がありますね
部員の予定を表にしたものを配布します
ただし、部員から予定を聞くというのも、作業の手順に入れて下さい。
手順を修正する
作業を進行させる
2,1,3 解決方法を1つは見つけた 別解を考えさせる 指示する(全体に/大きな声で) 解決方法が1つ見つかったところは、もっといい解決方法を考えて下さい 別解を考えている
2,1,4 作業の仕方を理解した
作業終了を予告する 指示する(全体に/大きな声で/板書する) 今、12分過ぎましたので、あと3分で、一度、作業を中断します
これまでの作業を見直して下さい
記録を確認する
試行結果の評価・確認 制限時間になった 解の具体例を共有化する OHPで提示する(発問しながら) 改善の必要性を認識する
2,2,1 制限時間になった
指示にしたがって作業している
作業を終了させる 指示する(全体に/大きな声で) それでは時間になりましたので、一旦作業をやめて前を向いて下さい
作業を中断する
2,2,2 教師に注目している 具体例を示す OHPで提示する(段階的に示す/説明する) いろいろな手順があると思いますが、とりあえず、1つの例を示します。
まず、黒板に書いた手順通り、移動時間が最も短い「施設Cに電話をし、3日連続で施設を借りられる期間と料金とを聞く」ことにしましょう
そうすると、受付の人から、「」という結果が返ってきますね
表1-2や黒板と比較する
2,2,3 作業の仕方を理解した
確認させる 発問する(全体に) 結果を聞いてどうしますか?
空いている日を予約しますか?
答えを考えている
2,2,4 答えは分かっている
答えと理由を確認する OHPで提示する(段階的に示す/説明する) もし、宿8が空いてなかったらどうしますか?
宿9も宿10も空いてなければ施設Cは使えませんね。
また、部員の予定が分からないといつ予約したらよいかも決まりません
記録を確認する
2,2,5 説明に納得している
教師に注目している
具体例を示す OHPで提示する(段階的に示す/説明する) そこで、次に、「施設Cが空いている日の部員の予定を確認」します。
その結果「?月?日からなら?人、?日からなら?人参加できる」となります。
次は、「一番参加者が多い日から順に、宿8が空いているかを調べる」となります。
結果は、残念ながら「全て空いていない」となります。
記録を確認する
2,2,6 作業の仕方を理解した
確認させる 発問する(全体に) では、次にどうしますか?
「施設Cから次に移動時間が短い宿10について、同じように空き状況を調べる」
「宿10も空いてなければ、宿9に電話をして調べる」ということにしますか?
答えを考えている
問題解決

目標

(15分)

既存の解決法の問題点抽出 問題点があることを認識している 注目点を列挙させる 発問する 問題点を共有する
3,1,1 問題点があることを認識している 評価する 発問する(全体に) 今、具体的に例示した解決手順には、問題点がありますね。
例えば、施設Cの予約状況を聞いてから部員の予定を調べると何日か経ってしまうかも知れません。
それから電話をしたのでは、その間に別の人が施設Cを予約してしまうかも知れません。
そうすると、作業が無駄になりますし、電話代も無駄になります。
他にも今の解決方法に問題点はありませんか?
答えを考えている
3,1,2 答えを考えている
評価する 指名する(複数/ヒントを出す/答えを教師が板書する) 候補10よりも、候補6、2、1、5を調べる必要はないのか。
施設Cが空いていない日の中に、参加者数がより多い日があるかも知れない。
答えを共有する
目標と条件の明確化 良い解決法とは何か考えている 注目点を共有化させる 分類させる 目標と条件を分類し、列挙する
3,2,1 良い解決法とは何か考えている解決法に良し悪しがあることを認識している 確認させる 説明する(全体に) それでは、より良く解決するには、どう改善すればよいでしょう。
まず、電話をかける前にできることは先にやった方がよいですね。
電話をかける前にできることは、何がありますか?
部員の予定を聞くことですね。
説明に納得している
3,2,2 別解を考えている 注目させる 発問する(全体に) ところで、何のために部員の予定を調べるのでしたっけ? 答えを考えている
3,2,3 答えを考えている 確認させる 説明する(全体に) 条件bに、「できるだけ多くの部員が参加できること」とあるからですね。
つまり、条件Bに合う日を探すための情報を集めるということです。
説明を受容する
3,2,4 作業と条件との対応関係に気づく 評価する 発問する(全体に) それでは、何のために施設や宿に電話をするのですか?
電話をかけて聞くということは、情報を集めるということですね。
何のための情報を集めるのですか。
答えを考えている
3,2,5 答えを考えている 評価する 指名する(一人/ヒントを出す) 条件aやc、dを満足するかどうか確認するためですね。 答えを共有する
3,2,6 目標と条件の区別がつかない 注目点を共有化する 説明する(全体に) 問題を解決するとは、与えられた問題の答えをみつけるということですね。
部員や施設、宿から情報を集めるのは、これは答えか、答えにならないかを判断するためです。
判断のための基準が、問題の条件ということになります。
答えを考えている
3,2,7 目標と条件の区別がつかない 評価する 発問する(全体に) それでは、今、7月?日から合宿をすると、?人参加できますが、この日は解の条件を満たしますか?
また、?日は、?人参加できますが、この日はどうですか?
答えを考えている
3,2,8 目標と条件の区別がつかない 注目点を共有する 説明する(OHPを併用する) 解の条件というのは、解かそうでないかを判断するためのものです。
ですから、条件aやcは、解の条件です。
また、条件dの2万5千円以内や条件eの10分以内も解の条件です。
でも、条件bのできるだけ多くや、条件dのできるだけ安く、条件eのできるだけ近く(短時間)は、条件ではありません。
解の条件を識別できる
3,2,9 条件でないものは何か、疑問に思う 用語を共有させる 説明する(OHPを併用する) 条件bのできるだけ多くや、条件dのできるだけ安く、条件eのできるだけ近くは、目標と言います。
2万5千円でも、2万3千円でも、解の条件は満たしますが、参加者数、移動時間が同じなら、2万3千円の方がより良い解と言えます。
目標とは、どちらがより良い解かを判断する時の基準ということです。
解の条件と目標とを識別できる
3,2,10 与えられたものを条件と目標に識別できる 注目点を共有する 説明する 例題1-1は、より良い解決方法を考えなさいとあります。
より良い解決方法とは、より良い解が得られる方法であることが重要です。
それだけでなく、先ほど説明したように、電話代がかからないというように、問題には書いてないような基準もあります。
同じように、作業に無駄がないということも、良い解決方法に求められる基準です。
良い解を得ることだけが目的なら、一番良い解を得ることができるかも知れません。
でも、電話代がかからない、作業に無駄がないということと、一番良い解を得るということは両立しないことがあります。
「より良い解決方法」の評価観点を認識する
問題解決に役立つ情報の明確化 問題の条件と目標を認識している
情報収集の目的を受容している
思い出させる 説明する 必要な情報を全て収集する方法を考える
3,3,1 問題の条件と目標を認識している
情報収集の目的を認識している
思い出させる 説明する(全体に) ここで先ほど言ったことを思い出して下さい。 情報を集める目的は、問題の条件を満たすか、どれだけ良い解かを判断するためです。 情報収集の目的を共有化している
3,3,2 情報収集の目的を共有化している 考えさせる 発問する(全体に) それでは、どれだけの情報を集めると、一番良い解を見つけることができますか。 説明に納得している
3,3,3 配布したプリントに注目している 関連づけさせる 説明する(全体に) そうです、配布したプリントにある表1-1、表1-2、表1-3の情報が必要ですね。 説明に納得している
3,3,4 配布したプリントに注目している 考えさせる 発問する(全体に) このうち、表1-1は最初から問題に与えられています。
それでは、できるだけ無駄なく、電話代がかからないように、表1-2、表1-3の情報を収集するには、どうすればいいですか?
休み時間中に考えておいて下さい。
問題を受容する
3,3,5 休憩に入ろうとしている 教室移動を周知させる 指示する(全体に) 最後までよく注意して聞いて下さい。
次の時間は、コンピュータ室で行います。
今、授業で使ったプリント類を忘れずに持って、時間までに移動して下さい。
休憩する
答えを考えている
導入

目標

(10分)

出欠を確認する どこに座っていいか分からない
出欠状況が不明
授業の準備をさせる
出席番号順に座らせて出欠を確認する 出欠が確認できる
着席する
授業を聞く態勢になる
問題を提示する 既に問題を受容している
解答を考えている
問題を思い出させる
OHPで提示する(プリントを併用する) できるだけ無駄なく、電話代がかからないように、表1-2、表1-3の情報を収集するには、どうすればいいですか? 問題を共有している
答えを考えている
問題解決

目標

(5分)

情報と情報源の関係を明らかにする 答えは分かっている 答えを共有化させる OHPで提示する(プリントを併用する) 表1-2:施設と宿に電話する
表1-3:部員から直接聞く
情報源と収集方法を理解する
収集の順序を考える 順序が重要であることに気づいている
考えている
問題を共有化させる
説明する(全体に) 情報をどこから、どういう手段で聞くかはこの通りです。
後は、聞く順序です。
どういう順序で聞くと良いですか?
問題を共有している
答えを考えている
代替案を考える 「電話の前に、部員に調べる」ことを受容している 共有している情報を明示する
代替案の1つを具体的に提示する
他の方法を考えさせる
説明する(発問する) 前の時間に、電話をする前に、部員の予定を調査しましょうと言いました。
後は、全ての施設と宿に聞くのですから、候補1から順に、施設と宿に電話すればよいですか?
それとももっと良い順序がありますか?
例えば、全ての施設に電話してから、宿に電話するという方法もあります。
移動時間に関して、一番条件の良いところから電話する方法もありますし、一番悪いところから電話する方法もあります。
問題を共有している
答えを考えている
情報手段の活用

目標

(30分)

計算処理の効率化 表計算ソフトの利用経験がある 思い出させる OHPで提示する(表計算ソフトを併用する) 部員の予定を効率的に集計する(if, sum)
一人当たりの費用を計算する
表計算ソフトの使い方を思いだす
情報収集の効率化 WWWの利用経験はある 思い出させる OHPで提示する(WWWブラウザを併用する) 施設や宿の空き状況や料金を調べる 具体例を受容する
どちらが効率的か考える
コンピュータ以外の情報機器を利用する 他の方法を考えさせる 発問する ファックスに記入してもらう形で情報を集める 具体例を受容する
どちらが効率的か考える
まとめ

目標

(5分)

本時の復習 必要な情報は全て受容している 要点を共有化する OHPで提示する(プリントを併用する) 問題解決では、目標と条件を明確にする必要がある
良い解決法の評価基準には、良い解が得られる、作業に無駄が無い、余計な費用がかからないといったものがある
良い解かどうかは、問題の条件や目標に照らして判断する必要がある
そのためには判断材料になる情報を収集する必要がある。
必要な情報を無駄なく、費用をかけずに、しかも制限時間内に収集する方法が、良い解決方法ということになる。
情報源と収集方法を理解する
次時への指示 順序が重要であることに気づいている
考えている
問題を共有化させる
説明する(全体に)
次回は、今日の授業を参考に、別の問題の解決方法を考えてもらいます。
次回も、5時限目は教室で行います。
表計算ソフトの使い方をよく覚えてない人は、コンピュータ室を使える時間に復習しておいて下さい。
問題を共有している
答えを考えている