学習指導要領 | 学習活動の概要 | 指導上の留意事項 | ||
(ア)問題解決における手順とコンピュータの活用: 問題解決においては,解決の手順と用いる手段の違いが結果に影響を与えること及びコンピュータの適切な活用が有効であることを理解させる。
(6時限~ただし最初の2時限はオリエンテーション)
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【オリエンテーション】(2時限) ・本授業の目標、年間の予定、コンピュータ室利用上の注意事項を説明する。 ・基礎知識やパソコンの活用体験について事前調査を行う。本授業としては、キーボードの基本操作と日本語入力、表計算ソフトの基礎知識や活用体験などが重要であるが、他教科での活用に関連するWebや電子メールの活用(Webページの作成を含む)、プレゼンテーションソフトの活用についても調査する。 ・表計算ソフトの基本操作(入力、文字列と数式、複写と番地参照、基本的な関数)について説明し、自習用教材の紹介、中間テストまでの課題を説明する。 |
・本実践は、工業科目「情報技術基礎」の約2/3の時間を使って行った。残りの時間は従来までの内容であるプログラミングを扱った。 ・事前調査については、他教科での活用も想定して内容を調整しておく。 |
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【導入実習】(1時限) ・次の「合宿先の予約」課題を提示する。
・作業指示書の作成方法を理解させると同時に、一部の情報のみで決定する手順に誘導するため、具体例を示す。 ・1時限目の残り時間(15~20分)で,できるだけ良い作業指示書を作ること。 |
・指示のまとめ方を例示し、できるだけ一般的な良い方法を考えるよう強調する。 ・施設,宿の情報はロールプレイングをするための仮の情報であり、実際に電話した時に返ってくる返事がこの通りでなくても作業ができるように、一般的な指示を考えるよう強調する。 ・15分は、作業指示書を作るための時間であり、仮のデータから解を見つける必要は無いことを強調する。 ・部員の情報は、生徒からの質問を待って渡す。 ・コンピュータを使いたい者には自由に使わせる。 |
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【見方・考え方の座学】(2時限) ・ 生徒の多くが「一部の情報で解を決定する方法」をとったのに対して、「解の評価に必要十分な情報を収集し、分析する方法」があることを紹介する。 ・その上で、「より良い解決」を考えるための次のような視点を示し、さまざまな解決方法を発想できること、目的や状況に応じて解決を使い分けられることの必要性を解説する。 ・ここでは、「全ての情報を収集し、処理して解の候補を評価する方法」を表計算ソフトを用いて教師が演示しながら、以下の形で「情報的な見方・考え方」を示す。
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・一部の情報で解決する方法が悪いのではなく、他の方法も考え、比較検討できなかったことが問題であるという点を強調する。
・表計算ソフトの完成版シートを配布し、残り時間で、宿や施設の情報が変わった時の解の変化の様子を調べさせ、シートの内容を理解させる(この時、変化への対応という点での表計算ソフト活用のメリットも解説する)。あわせて、自分が考えた作業手順が一般的と言えるかどうか、確認させる。 ・この場合、部員全体に対する意思決定の責任という観点から、「より良い解に到達すること」「そのために情報技術の活用も考えるべきこと」の必要性を強調する。 |
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【定着実習】(1時限) ・ 次の「ディジカメ購入」課題を提示し、ワークシートにそって作業を進めさせる。
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・作業を誘導するため、以下の問を設ける。 問1:部員の意見を問題の目標と条件とに分類しながら書き出しなさい。 問2:この問題を解決するのに必要な情報は何でしょうか? ・処理の手段と手順を考えさせ,その方法によればどの販売店でどの機種を買うことになるか、実際に作業させ、結果を確認させる。 ・見方・考え方を考慮できたか、理由と判断結果との整合性に着目して評価する。 |
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(イ) コンピュータによる情報処理の特徴: コンピュータを適切に活用する上で知っておくべきコンピュータによる情報処理の長所と短所を理解させる。
(4時間~ただし1時限分は中間テストの返却で、クラスによって時期がズレるため、右の計画には記述しない) |
【導入実習】(2時限) ・「与えられた文書中にある文字列がいくつあるか」数える作業を取り上げる。この作業について、パソコン(ワープロソフト)を用いる場合と、用いずに人間が手作業で行う場合とをさまざまな状況下で比較実験する。
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・この回は、実験やデモによって事実認識をすることに重点を置き、技術的な内容(解説)には深入りしない。 ・ワープロを使わない時は紙の上で探索する。 ・あまり長かったり難しい英文だと,正しく翻訳されたのか,誤訳なのか,が生徒が判別できない |
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【見方・考え方の座学】(1時限) ・導入実習の結果を振り返りながら、以下の情報的な見方・考え方を解説する。
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・情報を一意に特定できないと,入力情報を確定できない. ・現在は、コンピュータに柔軟性を求める方法ではなく、人間が入力情報をできるだけ特定できる方法が主流になっている |